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OWOHメンバーの浦野博士と保富博士らがCOVID-19の病態解析カニクイザルモデルの作出に成功しました (PNAS October 26, 2021)。

依然として新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が猛威を振るっている。SARS-CoV-2感染症(COVID-19)の症状は無症状から重篤な状態と幅広く、また、基礎疾患保有者や高齢者においては重症化リスクが高いことが知られているが、その病態は複雑であり、この感染症対策にはヒトの病態を反映する有効な動物モデルによる解析が極めて重要である。そこで、若齢個体(ヒト換算:9-24年齢)と基礎疾患を有する個体を含む高齢個体(ヒト換算:69-90年齢)の霊長類実験動物カニクイザルを用いて新型コロナウイルスの増殖性や病態の比較解析を行った。

その結果、 病態やウイルス産生はヒトと同様であり、COVID-19カニクイザルモデルがヒトの病態を反映することが示され、今後の治療薬や予防薬の開発に貢献できることが期待された。加えて、加齢はインフルエンザなどSARS-CoV-2以外の感染症においても重症化のリスクファクターであり、本研究の有用性は非常に高いと考えられる。

Urano, Emiko, et al. “COVID-19 cynomolgus macaque model reflecting human COVID-19 pathological conditions.” Proceedings of the National Academy of Sciences43 (2021).



2021.10.26|お知らせ

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